教科横断的な学習が
21世紀型スキルの
育成につながる
21世紀型スキル 4つのC
Creativity
創造性とイノベーション
Critical Thinking
批判的思考と問題解決
Communication
コミュニケーション
Collaboration
他者との協働
例えばこんな授業を行います
数学 サイコロの各目が出る確率は6分の1か
2学期に入ってから、中2の数学では「場合の数・確率」を学習しています。授業の中で「サイコロの各目が出る確率は?」という問題に対して、「6分の1」!と全員が答えていました。しかし・・・・・・、「実際にサイコロを振ってみると、本当に確率は6分の1なのか?」。これは、みんなで検証してみるしかない!
「当たり前」を敢えて疑ってみるCritical Thinking(批判的思考力)は、イノベーションに不可欠な要素。仮説的思考力を鍛える観点も併せて、全員にサイコロをひとつずつ渡し、実験スタート!まずは、1人1人がサイコロを振り、出た目をカウントしていきます。時間を区切ってサイコロを振ったので、それぞれが振った回数にはばらつきがありましたが、多い人で400回振ることができました。
次に2人~5人のグループになり、出た目を合計します。自分だけの結果とグループになったときの結果でどんな違いがあるか、話し合いをしました。さらに、そのグループの結果をクラス全員で合計しました。やはり確率がちょうど6分の1になることはありませんでしたが、「どうして6分の1にならなかったのか」をみんなで話し合い、様々な意見が出てきました。
校長先生、教頭先生をはじめ色々な先生にもご協力頂きました。この実験で振ったサイコロの回数は、総計で22,690回!集計結果は折れ線グラフの通りとなりました。教科書に記載された内容を、時には自分の手で実際に試してみるのも重要なことですね!
英語 教科書に「つっこみを入れよ!」
「教科書は"つっこみ所"満載!」― これは今年度中学3年・英語アドバンスクラスの生徒達と、入学当初から共有している合い言葉です。本校の中学英語では検定教科書(教育出版のOne World1~3)を使用していますが、ご存じの通り、教科書の英文は分量の制約と正当性の追求から、ともすると無味乾燥なものになってしまいます。そこで、本文に「ライブ感」を持たせるために敢えて教科書に「つっこみ」を入れます。内容理解の後に暗唱だけで終わる授業はしません。各レッスン・パートで本文を「批判的」にとらえ、「創造的」英会話・英作文に発展させる活動を必ず入れています。具体的には、以下のような課題(例)を与えます。
- 違和感を覚える会話文の行間に独自の英文を追加(創作)する。
- 英文の一部を敢えて「反対の立場」に書き換え、逆の立場における理由説明や具体例も考えてみる
(例:"I like~ because...."→"I don't like ~ because...")。 - 小説・物語文では、「もう1つのエンディング」をペアで考え、英作文する。
もちろん授業は基本的に英語で行い、「英語で」本文の内容について理解・考察をします。また、ICTを活用することで生徒たちが教科書の英文に対してより臨場感を感じるような工夫をしています。このような21世紀型教育の成果は、生徒たちの*英検取得状況にもしっかりと表れてきています。
*中学2年生(アドバンスクラス)終了時点での英検合格状況...3級合格100%(うち半数は準2級に合格)
社会 「その話、本当なの?」
高2・私大文系コース、現代社会のオリエンテーションで話した言葉です。
日常生活を送る中で、無数に入ってくる「情報」。マスコミやインターネットを含め膨大な量にのぼります。それら情報に接する際に重要なのが、それらに対して「批判的(多面的)」な視点を持てるかどうか。一見すると理に適っている内容でも、情報を発信する側のバイアス(偏見)・フィルターがかかっていることがほとんどです。そこで、「その話、本当なの?」とまずは情報を鵜呑みにせず、疑ってかかってみることも必要です。
授業では、例えば以下のような問いかけをします。
- 政党に投票する「比例代表選挙制」で選出された議員が離党した場合、そのまま議員をつとめていてよいの?
- 円高は日本経済に悪影響を与えるだけなの?
- 貿易赤字の「赤字」って、いけないことなの?
このように、現在進行形の時事問題を「その話、本当なの?」と敢えて批判的(多面的)な見方でとらえ、別解を「推論→検証→考察」していきます。この一連のプロセスを通して、21世紀を生きる上で欠かせない、「メディア・リテラシー」が培われていきます。
理科 「地震・火山大国・日本・生きる道」
今回は、中学1年生の理科2分野の21世紀型授業実践をレポートします。
『あなたを中心とするチームは、学会の場において「地震や火山から日本を守る方法」について、代表として発表する機会を得ることができました。あなたならどのような方法(科学的・社会的)で発表しますか?』という課題(答えが1つでない課題)が出されました。事前に学習した内容(知識=Knowledge)をもとに、各グループで課題を発見し解決策を考えます(思考・判断=Critical & Creative Thinking)。各チームは考案した解をプレゼンテーションスライドにまとめ、クラス内で発表を行いました(表現・協働=Communication & Collaboration)。
チームで協働して調査研究
プレゼンテーションの様子
手順
- 個人で考えた地震や火山の問題について、グループで意見をシェアした上で、Chromebookを活用して、日本社会が抱える課題やその対策方法について調べます。
- 調べた内容をプレゼンテーションソフトでまとめ、グループ発表を行います。
- 発表を聞いている生徒たちは、Google Classroomを利用して、評価基準表(ルーブリック)に基づいた相互評価を行います。
- 発表の後には内容に関する質疑応答があり、発表者は事前に調査した内容(背景知識)をもとに、丁寧に回答を行います。
質疑応答の時間
他者評価はChromebookで
各グループの発表テーマ(中1A組)
- グループ1「地震対策日本で生活するための免震住宅」
- グループ2「災害から身を守るシェルター」
- グループ3「宙に浮く家」(AIR断層システム)
- グループ4「地震や火山から身を守る方法」
- グループ5「火星移住計画」
「答えが1つでない課題」を通じて、「ICTを活用」しながら「4つのC」全てを育成する興味深い21世紀型授業実践を見学することができました。
※現在、中学2年生(理科2分野)でも同様のPBLを行っています。
美術 想像力で作り上げた、みんなの創造物
今回は、中1美術の21世紀型授業実践(1学期間のまとめ)をレポートします。
「オリジナルの大会を設定してみよう」というテーマの下、生徒たちは「長時間睡眠大会」、「サバイバルゲーム大会」、「明法に家から誰が一番早く着けるか大会」など、中1らしく発想力豊かな大会を詳細まで設定し、発表し合い、その表彰式を行いました。受賞者に贈呈される個性的なトロフィーと賞状を各自で作り、お互いにクラスメイトを表彰し合いました。その後、スクリーンに投影された、1学期の授業で創作した作品をクラス全体で振り返る活動がありました。その中で、「作品作りを通して他者の意見、アイディアに耳を傾けること。そして自分にはない想像力を認め合うことで、自分自身の成長につなげていってほしい」という授業担当者の言葉(総括)がとても印象的でした。今後も、授業を通じて「想像力→協働力→創造力」を生徒達に育んでいってくれることを期待しています。
まずは各自の想像力を大切に
1学期創作品の振り返り
協働で1つの作品を創り上げる
仲間同士で表彰式
体育 ドリブルリレー「チームで協力して解決策を出せ!」
今回は、中1体育の授業をレポートします。
1年生は入学してからまだ1ヶ月も経っていません。気の知れた友人達が多く通う地元の公立中学とは違い、本校(私学)に通う生徒たちはそれぞれ異なる地域から通学してきます。「まだ友人作りに一抹の不安が残るこの時期だからこそ、クラスメイトとコミュニケーションを図り、協力し合う体験を共有することが大切」と、授業担当は言います。この日は、各チームに分かれてサッカーのドリブルリレーを競い合う授業が展開されていました。授業の流れは主に以下の通りです。
- 6名ずつ4グループに分かれる
- 最初は説明せずに一度やってみる(ドリブルしてマーカーをターンし、次の人へパス)
- 担当教諭が良かった点をコメント(「人のせいにしない」「友達への声かけ」など)
- ホワイトボードを各チームに配る
- 各チームで作戦を考える
- 作戦結果をもとに2回戦を実施
- 各チームの作戦結果(解決策)を発表しあう
ステップ5における作戦会議では、「カーブを小回りでスピードアップするには何が必要か」「どんなパスが効果的か」「ドリブルが苦手な仲間との連携はどうすべきか」など、各チームでリーダーシップを発揮する生徒を中心に、仲間同士が互いに教え合い、意見を出し合いながら解決策を見いだしていました。その結果、2回戦ではどのチームも格段にタイムが向上。ほんの1コマではありましたが、「コミュニケーション(Communication)」と「協働(Collaboration)」を育む、21世紀型の体育の授業を垣間見ることができました。
コミュニケーションと
協働の大切さを説く
ドリブルリレーで協働
各チーム協力して作戦を練る
アクティブ・ラーニング
Chromebook導入
電子黒板・デジタル教科書
ICTを活用
教育の特色1「4Cプログラム」
2024年度 教育プログラムを進化
「4Cプログラム」
従来より、中学校にはロボットプログラミングなどを学ぶ「サイエンスGE」、高等学校にはカナダへのターム留学を中心とした「GSP」がありました。2024年度から、中学のオリジナル教科として「4Cプログラム」を開始しました。「4C」は、「Creativity(創造性とイノベーション)」「Communication(コミュニケーション)」「Collaboration(他者との協働)」「Critical thinking(批判的思考と問題解決)」の頭文字を取ったもので、これらのスキルを養成するプログラムです。
中学校に「GSP foundation」を新設し、高校でのターム留学に向けて、外部施設も活用した国際教育を行うこととしました。
中1では梁プログラムの基礎を学び、中2~高1でどちらか一方のプログラムを選んで深く学びます。そして、高1の段階で、集大成として、GEはプログラミングの大会、GSPはターム留学に挑みます。
2025年度からは、この新プログラムを女子にも提供し、より教育効果の高いプログラムにしていきます。
中1:プレプログラム サイエンスGEとGSPfoundationの入門を1年間学びます。
サイエンスGEでは・・・
週1コマの講座でプログラミングの「3つの基礎構造」を学びます。GSP foundationでは・・・
週1コマの講座やEnglish Shower Campで英語を使いこなす力を身につけます。中2~中3:メインプログラム①
サイエンスGEかGSP foundationのどちらかを選んで深く学びます。
サイエンスGEでは・・・
週2コマの講座などでロボットプログラミングや高度な実験を行ないます。中2ではSRC・中3ではRCJというロボットプログラミングの大会に出場します。
GSP foundationでは・・・
週1コマの講座で英語を使いこなす力を身につけるとともに、校内でのEnglish Shower Campに加え、外部施設での英語研修(日帰り型や宿泊型)で、高1でのターム留学に向けた準備をします。また、高校GSPの参加資格に必要な英検準2級取得を目指します。高1:メインプログラム②:プログラムの集大成
サイエンスGEでは・・・
中学入学生のみでプログラムを継続。RCJというロボットプログラミングの大会や情報オリンピック出場に挑戦します。GSP foundationでは・・・
高校入学生のGSP生と合流し、週1コマの講座を通じて、ターム留学の準備をし、高1の3学期からターム留学に参加します。高2~高3:フューチャープログラム
これまで4年間学んできたことを活かして、それぞれの生徒が探究的学習を行ないます。
そして、身につけてきたことを活かして総合型選抜入試などで、次のステージを目指します。
プログラミングをやってみたい!サイエンスGEプログラム
サイエンスGEでは、プログラミング・ロボット製作・実験講座・プレゼンテーションなど様々なことに挑戦しますが、それぞれは独立したものではありません。ひとつの講座で学んだ知識は他の講座で活用していきます。このようにして科学的思考力を育てていきます。
注目の「GE講座」とは
週2時間+特別講座の問題解決型(PBL)授業
最初は簡単なプログラミングから学び始めます。与えられた課題を解決するために仲間と一緒に悩んだり、失敗を繰り返したりしながら、最適な解を追求していきます。また、サイエンスGEの講座では「車輪の再発明」を否定しません。一見して遠回りのようであっても、その過程で得た知識は必ず後から役に立つと考えるからです。「最新の知識」と「科学の基本」の両方を大切にしながら、新しい時代に必要とされる力を伸ばしていきます。
基本講座
ロボット
プレゼンテーション
特別講座
ペットボトルロケット
「世界に挑む日本人」を
育成するプログラム
GSP(グローバル・スタディーズ・プログラム)
ターム留学
世界各国から留学生が集う
カナダで高校生活!
GSPでは、「英検2級・ 準1級の取得」「1人1校のターム留学」「21世紀型スキルの修得」を3本柱とし、グローバル人材を育成していきます。
オリジナル教科「21世紀」
留学で得た英語力を維持しつつ、
21世紀型スキルを学ぶ!
この授業では、自ら進んで質問をしたり、さまざまな学習方法を探求したり、互いにサポートし合う生徒集団を形成します。一年間を通して、コミュニケーション力、批判的思考力、協調性、創造性を磨き、思いやりの心を育みます。
教育の特色2明法の「本物体験」
理科実験
2人1組の少人数で実験。
顕微鏡は1人1台3種類。
他校に類を見ない「理科棟」に豊富な実験観察機器をそろえ、少人数で、一人ひとりが実験・観察を十分体験。
中3特別授業「実験ラボ」
中3対象の特別実験授業を行っています。これは、通常の理科授業に加え、通常ではなかなか体験できない発展的な実験観察を行うために用意したプログラムです。
これにより、ますます実験観察スキルがアップします。
オーケストラ(器楽授業)
5人の専門講師。
全員初心者からスタートし、文化祭で披露!!
オーケストラ授業は専用の校舎「音楽棟」で行われ、特殊楽器などフルオーケストラを余裕で編成できる楽器数を備えています。
教育の特色3学習環境
学習が習慣になる
「明法の勉強法」
3点固定
起床時刻、勉強開始時刻、就寝時刻の計画表で毎日の習慣付け。
学習のあゆみ
テスト2週間前から学習計画と目標を定め、テスト後にも計画を見直し、自分なりの学習方法を作っていきます。
週末課題・週明けテスト
国数英の課題を週末に伝え、週明け月曜1時間目に小テストを行います。補習・再テストで、フォローします。
長期休み中には
「講習」「補習」
補習・再テストは随時
冬休みには英検対策講習
授業内容の定着が思わしくない生徒には随時補習や再テストで対応
冬休みには1月の英検に向けた集中対策講座も実施
(例 1講座90分×4日 ¥1,800)