【明法散歩道】2017年4月号
「玄関前の彩りは、明法の"心の彩り"。生徒の心に伸びやかな香りが漂うとき、"花ボラ"というオアシスを支える親心に、思いを馳せてみるのも良いのではないか。しばし目を閉じ、深呼吸をしながら・・・・。」
(明法散歩道第3号 平成23年10月より)
明法のオアシス 父母の会"花ボラ"
平成21年9月に誕生。明法父母の会独自のボランティア活動である。"花と緑のボランティア"、通称"花ボラ"。ネーミングがとても良い。有志の方々が協力して花壇の整備、花の購入や植替えなどをやっていただいている。また、定期的に水やりや花つみ、雑草取りも行われている(有志メンバーで茶話会などを開催し、親睦を深めながら楽しく活動されているとのこと)。男子生徒だけの空間に、彩と癒しと安らぎがあった。まさに明法のオアシスといえよう。
父母の会は、PTAとは大きく異なる。保護者が独自に活動を行い、陰ながら学校を支えて下さる"大人の"組織である。堅苦しい議論よりも、微笑みをつつんだ行動を優先する、豊かで優しい活動体でもある。2学期の明法祭では、コーラス、展示、バザー等に大勢の方々が参加する。そしてその収益は、すべて生徒会に寄贈して下さっている。
また、全学年にわたって学年懇親会を設け、情報交換を通じ、明法教育への理解や支援もいただいている。
明法父母の会は、昭和50年(1975年)、創立11年目、表章氏(能狂言の世界的な学者)を初代会長とし、発足。以後、明法教育への熱い思いは、今なお連綿と受け継がれている。この間、父母の会には、竹本幹夫氏(前坪内逍遙記念演劇博物館長)やジャズピアニストの山下洋輔氏をはじめ、錚々たる識者も名をつらねている。
とある日曜日の昼下がり、花ボラの方々が黙々と、かつ楽しげに水遣りをされていた。その中には卒業生の保護者の方も。誰もいない明法キャンパスに、貴重な潤いの種がまかれていた。たまたま用事で出勤した私だったが、父母の会の影ながらの活動を目撃する。子を思う親心の水遣り。思わず心が熱くなってしまった。明日からの生徒の登校を前に、かけがえのない滋養の雨が降っていた。
(文責:教頭 早乙女 勤)