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【行事】GE生が台湾研究旅行

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11月23日(水)から中学3年生は研究旅行に行っています。明法中学校の中3生は京都・奈良方面へ、GE1期生は台湾に行っています。

GE中3生の台湾研究旅行のレポートをお知らせします。

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台湾研究旅行2日目。奇岩電子、moai electronicsという会社で、副社長から会社と製品についての説明と質疑応答を受けました。

首につける温冷機のような製品をはじめ、今まで見たことのない製品がたくさん置いてありました。

この企業では、他の人が作っていない、生活に役に立つものを作りたいというミッションをもっており、同時に環境問題へ貢献するために何か出来ることはないかということも考えています。冷却素子の技術に強みを持っています。

GE台湾研究旅行4.jpg工場でタッチペンを作る過程を見学し、さらに製品や企業全般について質疑応答をしてくださいました。生徒からも鋭い質疑が多くありました。その一部を紹介します。

人が作らないものを作る際、どうしても競争になっていくが、真似されたりしないのか?

権利を守るために特許申請をするが、それだけではダメな所もあるので、常に新しいものを作っていくしかない。

自分の会社の1番自信のある製品の一部の部品を他の企業に売る、という方法は考えないのか?

それをモジュール化と言い、大いに可能性としてある。現段階はデザイナーの需要がまだ見えないので、まだ検討という段階だ。

この会社の製品で特許を真似されたことは?

昨年発売したばかりなので真似されるには期間が

真似されるのは、自分の製品が売れると評価されたということなので、むしろ光栄だ。真似されても気にしなく、自分としては常に革新的な製品を生み出し続けることの方が重要だ。

昔は新しいものを生み出して製品にする場合、とてもコストがとてもかかるので、大企業しか新しいものを生み出せなかった。しかし昔と違って今は、アイディアさえあれば部品はアウトソーシングすることで作りたいものを作ることが出来る。みんなも何かいいアイディアがあればそれを形にできる環境が台湾にはある。小さな会社やベンチャーが爆発的なヒット商品を生み出すことが可能だ。

世界的に活躍する企業の副社長の話とあって、大いに刺激を受けました。やはり、ここでしか聞けない話で、台湾まで来た甲斐がありました。

奇岩電子の後は、台湾のシリコンバレーと言われる新竹市庁舎を訪問し、昼食の全家福という郷土料理レストランに向かいました。

レストランでは客家料理を食べました。

その後Taipei Computer Association(TCA)という、展示会の企画や企業同士をつなぐという役割をしている台北のIT関連の業界団体を訪問。台湾の産業の成長の秘密を学びました。マサさんという方が説明してくれましたが、一言一言の密度が高く、とても有意義でした。質疑応答では、明法生からとても鋭い質問もとび、それに対する説明もまたとても鋭いものでした。生徒からの質問の一部です。

モジュール化をし、半導体のパーツを作る工程をそれぞれ分割して別の工場が担当するということだが、それによって逆に規格が微妙にずれ、品質が下がる、工場間の輸送費が余計にかかる等のデメリットはないのか?

もちろんそうかもしれない。品質についてはそれぞれの企業が得意分野の技術のみを担当するので、最終的に品質が下がるということはない。これは、それぞれの企業に絶対の信頼を置いているからできること。輸送コストについては、サイエンスパークという工業団地をつくり、そこに工場を密集してコストがかからないようにしている。さらに、台湾全土で工業団地単位の流れをつくり、スムーズに製品を製造することができるようにしている。

ホンハイがシャープを買収したというニュースを見たが、台湾では中小企業中心であるとあった。ホンハイのような大きな会社がシャープのような大きな会社を買収してしまうことは頻繁にあるのか?

大きな会社、小さな会社ということはなかなか定義するのが難しい。シャープは大きな企業という感覚はあるかもしれないが、一方では潰れかけていて、シャープという会社はもうなくなっていく、消えていく会社である。会社が会社を、という感覚よりも大切に感じるのは、経営者、労働者、投資者という感覚。株を持っていたらもうあなたは投資者である。投資者がどのような判断をするのかの結果が今回の買収ということになった。

来年の展示会、Innovexで来年にでも明法生が講演し、企業から出資を募ることもできるんだと誘われ、生徒の前に広がる世界規模でのビジネスとの距離感を再認識しました。とても勉強になりました。ありがとうございました。

次は光華商場という、日本でいるところの秋葉原でのミッションです。ここでは「バイヤーとして、日本に持ち帰って売りたいもの」を見つけることを目標に、二人組行動をしました。一人ひとりが製品の写真をとり、後日プレゼンをします。

2日目最後のプログラムは、広東料理の儷宴会館でした。もちろんただ食事を楽しむだけでなく、台湾のベンチャー若手経営者の方やTCA協会の方を招いて、様々な話をしながらの食事です。2日目の今日は朝からみっちりとプログラムが詰まっているので、生徒の体力を心配していたのですが、さすが中3!全く体力はなくならず、むしろ時間が経つにつれて元気になっていきました。

3日目は国立台湾大学でのプログラムと、国立台湾大学生との台北市内観光になっています。この研究旅行で学ぶことは膨大なので、生徒たちは細かく記録をとり、帰国後じっくりとまとめて自分の経験値として活用できるようにします。

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3年目を迎える明法GEはこちらでご紹介しています。